IF

去年のペドロサに引き続きロレンツォが

今年は引退を表明しました。

 

個人的にはペドロサに関しては、もう仕方がない面も

ありますが、ロレンツォに関してはただただ残念としか

言い様がない面がありますね。

彼+ヤマハの速さは時としてマルケス+ホンダを凌駕することも

しばしばでしたからね。

 

そこまでの実力を持つライダーがこういう形で幕引きとは・・・。

彼のキャリアの中で3つのIF、もしが無ければ引退はまだで

もっと多くの世界タイトルを手にすることが出来たかも知れない。

そう思うと、ホントに残念無念がこみ上げてきます。

 

まずひとつめのIFはやはり、ヤマハの体制。

2013年にロッシがヤマハに復帰してから、ロッシ・ホルヘ体制が

復活したわけですが、それ以降の戦績を見ても変わらずエースは

ホルヘであって、ロッシはたまに勝つライダーのレベルに落ちていたわけで

にも関わらず、相変わらずチームはロッシを中心に動いていた。

それはむしろ、レースから離れた場面、チャーターする車両だったり

するわけだけど、ホルヘが活躍してもそれは変わらなかった。

ヤマハとしてはMOTOGP以上にヤマハ本社としてロッシを丁重に扱って

宣伝塔になってもらう役割があるから、ないがしろにできない面も

あったんでしょうが、それはレーサー個人には理解はしても納得は

出来ない部分。そこのケアがあれば、ホルヘもヤマハに残留したはず。

彼の離脱以降のヤマハの低迷は言うまでもなく、大きな魚を逃してしまったね。

 

それから2つ目のIFはドゥカティの動向。

わずか1年目の成績をもって、早々に解雇を決めてしまった。

ビッグスポンサーのフィリップモリス様によれば大枚をはたいたのに

期待はずれでコストパフォーマンスが悪かったということらしいが、

そもそも移籍して1年目で結果が残ると思っている方が

レース素人というか、んなわけねないだろうって話なわけで。

実際、チームは1年目でホルヘのスタイル、要望を集約して

2年目のマシンに反映、結果に結びつけたわけだからね。

結果的にホルヘを解雇して、フィリップモリス様の言うコストパフォーマンスに

優れたペトルッチに替えたら、今年はどうでしたか?っていう話ですわな。

 

そして3つ目のIFは今年のホンダ。

もしもパワーアップに主眼を置いたストレート吸気のフレームを

採用せず、2018年フレームのまま、ホルヘが走ることが出来たならば。

実際、2018年オフのテストで2018フレームに乗ったときは

そこまで感触は悪くなかったようなんですよね。

ところが年を開けて新型に乗ってみたら、もういけない。

マルクみたいな反射神経の化け物みたいなライダーじゃないと

乗りこなせないウルトラピンポイントマシンになっていた。

 

それはホルヘの立ち回りにも問題があったかもしれないし、

移籍のタイミングを見誤ったのかもしれない。

でもそうせざるを得ない状況にしてしまったのはあんたらでっせ?

という話。

世界王者5回、最高峰3回のライダーに対する対応じゃないよな。

と思うわけですよ。

まあ、それもタイミング、ケセラセラ

なのかも知れない。GP界は諸行無常なのか。